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呉冷麺 ~呉龍~ [ヌードル]

時々無性に冷麺が食いたくなる。
それもここら辺りのラーメン屋や中華料理屋にあるやつじゃなく呉の冷麺(以後:呉冷麺)がね。

広島近辺には大きく分けて三つの冷し麺体系があって、一つ目は、「新華園」に代表される激辛つけ麺、二つ目は、「きさく」「四川麻辣商人」に代表される汁なし坦々麺、そして三つ目が、呉の「珍来軒」「呉龍」に代表される呉冷麺。
オイラ的には、激辛はパス。辛いのはそこそこ好きだけど、辛さが特徴ってのも如何かと思うからね。
汁なし坦々麺は確かに旨いと思う。「きさく」は汁なし坦々麺の専門店だし、「四川麻辣商人」はラーメン屋だけど、汁なし坦々麺も旨いし、つけ麺も旨い。ついでにいうと「竹琳」の汁なし坦々麺もそ~と~旨い。
でもでも、オイラ的に冷麺といえば、呉冷麺なんだよね。
呉は、季節/期間限定じゃなく年中冷麺が食べられる土地柄なのがイイ。

呉冷麺といえば、先ずは「珍来軒」。
この分野のパイオニア的な店だ。
HPも在るし通販もやってる。
創業45年、呉の歓楽街で地元のコアなファンを中心に根強い人気がある店。
オイラも繰り返し通ったけど、カウンター横の小窓の奥に居る初代店主の爺さんから食券を買って注文するシステムが懐かしい。
その店舗が、火災で焼失して、その後、2008年7月に現在地に移転して営業を再開したらしい。
再開後は、人気に拍車かかり、連日、行列らしい。
らしい、っていうのは、オイラ、「珍来軒」には当分行ってないから。
オイラのお気に入りは別に在り、そこは「呉龍」という店。
繁華街からは少し離れた場所に在る店で、外観は、何処にでもある普通の中華料理屋(以前にブログに書いた、呉うどんの店「一心」の近く)。
看板に“中華そば 冷麺”とあるところから店の主張が感じられるかな?
この店の店主は、「珍来軒」で修行して店を始めたらしく、味は「珍来軒」とほぼ同じ。
ここ数年は、この店も並びが出るようになったけど、商売っ気があまりないので、土日とかでも14時くらいには“麺切れ終了”の日が間々ある。
味的には、「珍来軒」とかわらない、だけど「呉龍」がお気に入り理由。
それはね・・・・・・この店の人達のトーク。
トークといえば聞こえがいいけど、平たく言えば、内輪もめ/口喧嘩www
行くとだいたい、店主とその奥さん/店主とその娘/娘の旦那と娘がもめてる/口喧嘩してる。
注文を通した/聞いてないとか、作る順番が違う/正しいとか、そんな内容。
大声じゃなく小声でブツブツ言い合う感じ。
どっちかっていうと女性陣から吹っかけてるwww
その口喧嘩に耳を欹てながら“あぁまたやってるなぁ、何時も喧嘩してるけどホントは仲良いんだろな・・・”とか想いながら冷麺を啜るのがいいんだよね。
前置きが、そ~と~長くなったけど、問題の?「呉龍」行ってきた。
出発が遅かったので、道中ドキドキしながら(本日終了だったら如何しよ)店の前に路上駐車(客用の駐車場は1台分しかない)。
暖簾が出てるからセーフ~、と思ったら、中から小母さん出てきて、やおら暖簾を片付け始める。
オイオイ、ぎりぎりアウトかよぉ~・・・、そんな殺生な。。。
オイラの嘆きに気付いた小母さんから、「入っていいよ!」と有り難いお言葉。
ぅぅん、麺が切れたんじゃなく客が途切れたから終了にしたみたいな流れかな・・・。
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店内は、おっさん達が占領している状態。
馴染みの飲み屋のママが亡くなって“ワシャ立ち直れんわぃ”とか言うとる親爺おるし。
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注文は、冷麺ワンタン入り大。
常連は、レイワンダイ(冷ワン大)と言って注文する。

レイワンダイ登場!
具は、叉焼(薄味っていうか味がしない)/剝き海老(酢漬け)/ゆで卵/胡瓜の千切り/トッピングのワンタン。
麺は、ピロピロの平麺でかなり薄い。
スープは、鶏ガラ&豚骨の白濁系で、甘み/酸味/ピリ辛がブレンドされている。
平麺にスープがよく絡み旨い!
あぁそれとスープには課長がたんまり入ってて舌がピリピリくるんだげど、それがジャンクさを演出してまたイイ!!
大盛りだけど@いう間に食べ終える。
スープもゴクゴク飲みたいけど、課長たんまりなので次長(自重)するwww
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今回、店に入って気付いたこと。
ずぅ~と頑張ってたオヤジさん(店主)が居ない。
その代わりに別のオッサンが居た。
オヤジさんが居ないってことは、名物の喧嘩が勃発しないということ。
面白くないし寂しい。オヤジさん如何したんだろ?まだ引退する歳には思えんのだが・・・。体調崩したのかなぁ?もしそうなら早く良くなってほしい。
そして店に立って何時ものように旨い冷麺を作りつつ口喧嘩を繰り広げてほしい。

メニューには中華そばもあるけど味は・・・まぁ普通。素朴で食べ飽きない感じのラーメン。
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余談だが、オイラの広島に於ける師匠K氏は、「呉冷麺には、甘い/辛い/酸い/旨いの要素がある」って云う。
確かにそれは言えてると思う。ヒトが美味しいと思う要素が揃ってると。
甘い/辛いは、汁が甘めでピリ辛、追加トッピングのワンタンが甘みを感じる。
酸いは、スープが若干酸いのに加え、具の剝き海老が酢浸けされてる&好みで酢を回しかける。
旨いは、鶏ガラ&豚骨の旨みに加え、凡人でも判るくらい課長が入ってるwww。
K氏は常々、「呉冷麺を広島でやったら流行ると思うんだよな。誰かやんないかな」って云ってた。
それが去年の春だったか夏だったかに紙屋町に呉冷麺の店「麺皇」が出来たのでK氏を誘って食いに行ってみると・・・(細かい話は割愛するが)呉の「珍来軒」で修行したヒトを使って紙屋町に店を出したことが判った(この会社は、最近、呉冷麺で東京進出したらしい)。
味的には、そこそこの再現性はあるものの全体にマイルドな仕上がりになっているように感じた。
そのことを店主に告げると、今のレシピは、自分が本当に出したい味ではない、万人受けするために味は敢て抑えている、と云った。
更に、製麺所と試行錯誤を繰り返しているが、呉の店の麺を再現するのはかなり難しい、とも云っていた。
分ってやっているなら仕方ない、呉冷麺本来の味に触れるには、やっぱ呉まで行くしかないんだなと感じた。


「呉龍」
場所:呉市西中央5-10-20
時間:11時30分~19時(麺切れ終了)
定休:月曜日
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コメント 5

r777

喧嘩はみたくないよ~
東京下町のお店だと普通に喋ってても喧嘩っぽいけど
やっぱり落ち着かなくて、自分は勘弁です。
でも、それが聞こえないのも寂しい…かな?

呉冷麺
冷麺自体食べたことが無いので、これはまるっきり知りませんでした。
ピロピロな麺が美味しそう…
by r777 (2009-08-23 20:33) 

ふぅ

>r777さん
痴話喧嘩のレベルだから大したことないよ。
オイラの仲間内じゃ”呉龍名物”ってことになってるw

東京だと、JR荻窪北口に、「広島呉冷麺 やまと」って店があるよ。
屋号の”やまと”は、呉で建造された戦艦”大和”に因んでつけたっぽい。
ここは、上にも書いたけど、「珍来軒」のレシピを真似た広島の会社がやってるらしい。
広島市内の店と同じなら、本場の味をそれなりに再現してるよ。
あぁそぅそぅ、平塚のおじちゃんは、「呉龍」の冷麺が大好きで、こっち来たら行きたい行きたい言うよw
by ふぅ (2009-08-24 18:17) 

r777

>平塚のおじちゃん

わはははは
そうなんですか
by r777 (2009-08-24 20:37) 

GENKI

今日、呉龍デビューしてきました。
大盛りにしましたがあっという間に食べてしまいました。
by GENKI (2009-12-12 17:04) 

ふぅ

はじめましてGENKIさん。
旨いから大盛りでもスイスイ食べられちゃいますよね。
冬に食べる呉冷麺も乙なものですね。
by ふぅ (2009-12-14 17:35) 

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